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Vol.33:景気回復?  百々海真  記録更新の続く厳冬ながらも、景気の先行きはどうやら暖かそうです。
 年初の東証大発会は、売買高、売買代金共に過去最高。昨年末比250円高の16361円(日経平均終値)で取引を終えて、スタートを切りました。
 企業トップのコメントもアナリスト諸氏による展望も軒並み上向きです。新聞を開けば、経済社会の風向きがアゲインスト(逆風)からフォロー(順風)に変わったことを強く印象づける記事が目立ちます。
 先行き不安はもうまっぴらだ、との気分には同感します。景気回復への期待感は膨(ふく)らみますが、その一方で、いつか見たような記事ばかり……と感じるのは私だけでしょうか。

 北陸の山村に残る道場(教えを聞き、語り合う集会所)を訪ねた折りのこと。
 夕暮れが近づき、「空港まで送りましょう」とのこどばに従って車に乗り込もうとしたとき、一陣の涼風が吹きました。残暑の一日。実に心地よい風でした。
 道すがら、運転してくださった方が教えてくれました。「ああいう風のことを“浄土の余り風”と呼ぶんですよ」。解釈も説明も必要としない言葉。
 仏事に限らず、いわゆる「寄り合い」を行う際にも、まず「正信偈(しょうしんげ)」をお勤(つと)めしてから、との話をうかがった後だけに、暮らしの風習にまで昇華して受け継がれてきた真宗の姿に、感銘を受けました。
 風……。それ自体は目に見えず、色も形もありません。手で掴んで取り出すこともできないし、再現することもできません。
 一瞬一瞬。
 強弱自在。
 風向きも定まらないものの、その存在を肌で感じます。風土とも言い、「社風」や「校風」、あるいは「家風」とも言われるように、風は人を包み、人を育てるのです。風は環境を決定する一要因であり、その環境を生きる人もまた、風を創るのです。
 柳カナ ユガミナガラニ 風ニマカセツ (柳宗悦)
 2006年も始まったばかり。時代の風を身に浴びて、どう生きるのか。変わらぬ課題はいつも足下にあるのです。

(親鸞仏教センター嘱託研究員)

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