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親鸞仏教センター通信
第2号 June 2002
[巻頭言] 親鸞仏教センターの意義
親鸞仏教センター研究員 藤原 正寿
 親鸞仏教センターは、2002年4月26日に新事務所の開所式を行い、新たな第一歩を踏み出すこととなった。首都・東京に真宗大谷派が研究交流の機関を開設した意義をあらためて自らに問うとき、ほぼ百年前、現在のセンターにほど近い巣鴨の地に「真宗大学」という学事施設を試みた清沢満之師の志願を憶う。師は、それまで京都にあった宗門の大学を東京に移転開校することに何を期したのか。「開校の辞」には「本学は他の学校とは異なりまして宗教学校なること、殊に仏教の中に於いて浄土真宗の学場であります。(中略)即ち自信教人信の誠を尽すべき人物を養成するのが本学の特質であります」との表明がある。

 封建体制が崩壊し、国家存亡の危機にある日本において、近代的知性を身につけ欧米列強に伍していく人材を養成することで社会貢献を目指す名だたる大学を見据えた上で、それら「他の大学」とは異なる意味を託した宗教の大学。この大学で養成される人物には、同じく時代社会の最先端で学びつつも、仏教を近代の知性で研究するのではなく、浄土真宗を基点として、人と人とが連帯しあえる関係を積極的に生み出していくという、他の大学とは異なった社会寄与が期待されている。ここに清沢師の、人間の理性への信頼を依り処とした社会実現に対する危機感が既に示されている。同時に、京都にあって時代社会と隔絶し、そのものが自己目的化しつつある真宗教団を、信を根拠に人と人がつながるための「学場」においてこそ、その意義があるという、本来のあり方に回復していく試みを真宗大学に託したのではなかったか。

 現代社会は、清沢師が先駆的に捉えたように、あらゆる意味で袋小路に入ってしまっているといえよう。まさに人間の知恵が作り出した深い闇の中にあって、出口が見えないという感を強く持つことである。そこで宗教がいかなる役割を果たすのかという問いが投げかけられ、また闇の一端は宗教といわれるものによって引き起こされているという実態も、一方においてある。その意味で、現代社会と真正面から向き合おうとするセンターの意義は重い。近代科学を究極まで突き詰める歩みを止めない現代において、その流れの真ん中に立ち続け、現代のことばで現代の闇を破ることばをいかに紡ぎ出すか、清沢師の志願にいかに呼応するか、待ったなしの課題である。
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