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親鸞仏教センター通信
第11号 September 2004
[巻頭言] 清沢満之を問う意味
親鷲仏教センター研究員 櫻井 智浩
 このたび、親鸞仏教センターから研究誌『現代と親鸞』の特別号(第6号 2004年9月1日号)として、「清沢満之特集号」を刊行する運びとなった。近年、清沢満之関連の出版は、ますます盛んである。このような状況のなか、あえて親鸞仏教センターから「清沢満之特集」を世に問う、その意義はどこにあるのか。思うに、それは、清沢の思想の現代的意味をあらためて捉え直し、そのうえで、われわれと清沢の関係をもう一度問い直すということである。
 清沢満之を評して、「近代の仏教者」(『評伝 清沢満之』脇本平也)という指摘がある。「近代」と、前近代的な香りをもつ「仏教」との間には、すでに断絶があり、対立するかのようなイメージがある。しかし、清沢は西洋哲学を学ぶというかたちで、「近代」という時代状況を真摯に受けとめ、その人生に「迷悶(めいもん)」しつつ親鸞の精神に問い、「自己とは他なし 絶対無限の妙用(みょうゆう)に乗托(じょうたく)して 任運に法爾(ほうに)に此の境遇に落在せるもの 即ち是なり」(「臘扇記(ろうせんき)」)という言葉に代表されるような、信念の確立に至ったのである。その道程を捉えるとき、彼の「迷悶」は、信念の確立のうえでの大切な土壌として見直されてくる。
 このような視点で、もう一度、清沢の生涯と思想に向かい合うとき、彼を生涯突き動かしてきたものは、「自己とは何ぞや」と問わずにおれない人間の根本の問いであったことがあらためて知られる。「清沢満之特集号」を通読すると、その受けとめ方には識者それぞれの真摯な肉迫を感じる。その意味するところは、清沢満之に学び、それを語るということが、かえって学ぶ人自身の姿勢、生き方を照らし出してくるということではないか。清沢に学ぶ者は、人間を人間たらしめ、いまの私を突き動かしているものは何かという問いに逢着(ほうちゃく)せざるを得ない。なぜならその問いは、清沢のみならず、仏教に学ぶ者の課題であったからだ。彼の場合、それを「哲学」というかたちで、まずは表現したのである。
 われわれもまた、「現代」という時代状況のなかで、それぞれ固有の「迷悶」を抱えている。それを忌避するのではなく、まずは受けとめていく。そういう、自身のあり方を問い直す契機として、清沢の学問内容が息を吹き返すことを願う。「清沢満之特集号」が、その一助となれば幸いである。
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