親鸞仏教センター
お問い合わせ
 
「現代を生きる人々」と対話するために
HOME親鸞仏教センター概要アクセスサイトマップ
濁浪清風今との出会い研究活動報告出版物紹介講座案内研究員一覧
 HOME > 出版物紹介 > 親鸞仏教センター通信
出版物紹介
機関紙 親鸞仏教センター通信
親鸞仏教センター通信
第13号 March 2005
[巻頭言] 現代生活への痛棒
親鸞仏教センター所長 本多 弘之
 近代の文明生活の恩恵にすっかり馴染んで、われわれは不感症になっているのであるが、昨年(2004年)のような異変が次々に起こると、その危うさにあらためて気づかされる。殊に、真夏日の続いた猛暑には、日ごろのエネルギー消費のつけが、地球温暖化として現実化していることを実感させられた。そのうえ、度重なる台風の襲来は、太平洋上の温度が上がって大型の台風が発生しやすくなっていたというのであるから、これは一夏だけの異常ということでは済みそうにない。それに加えて新潟県中越地方の大震災であり、スマトラ島沖の地震にともなう津波の大災害である。
 ゴミの処理問題とか、排気ガスの規制のこととか、あるいはエコロジーの運動とか、近年は地球規模の汚染が指摘され、これらに対して本気で関わらなければ、人類の未来はむろんのこと、いのちの連鎖としての生命態系そのものさえ危ないことが警告され、危機の現実化が予測されている。
 にもかかわらず、圧倒的な文明化への志向が反省されることもなく、その文明化をもたらす人間中心主義の考え方の根本的な批判には、耳を貸そうとしないのが現代生活者の心情である。それは近代の工業技術の進展と大量生産による安価な工業製品の入手が可能となり、大多数の都市生活者に便利でゆとりのある生活が恵まれているという感覚があるからであろう。
 しかし、この比較的に安楽な生活手段に恵まれたことによって、与えられた時間や労働力は、結局、コンピューターを始めとする機械や技術に費やされなければならず、その仕事や生活からくるストレスは、便利さや豊かさをも灰色にしてしまうような「せわしなさ」となっているのではなかろうか。
 この近代化の方向を求めてやまない人間の要求には、その根源に欲望の罪ということがある。個人的な欲望よりも深く、大衆として豊かさや便利さをいっしょに欲望することによって、この近代化そのものの罪が見えなくなっている。だから先進国とは、「尖侵国(せんしんこく)」でもある。限りある地球の資源と自然に、謙虚に向かい合うためには、この人類的煩悩の炎を自覚する大切な契機として、これらの自然界の異変を心していただかなければならないのではないか。そして、現代生活の危うさを自覚的に問い直す必要があるのではないかと、痛切に感ずるのだが、いかがであろうか。
ご購入・購読のご案内
Backnember ページトップへ
アンジャリ親鸞仏教センター通信現代と親鸞『教行信証』研究検証プロジェクト真宗聖典
濁浪清風今との出会い研究活動報告出版物紹介講座案内バックナンバー一覧
親鸞仏教センター
MAP
親鸞仏教センターTwitter親鸞仏教センターfacebook

親鸞仏教センター [真宗大谷派]<br>〒113-0034 東京都文京区湯島2-19-11
TEL 03-3814-4900 
FAX 03-3814-4901 
mail:shinran@higashihonganji.or.jp
 
掲載の記事・写真の無断転載を禁じます
Copyright©The Center for Shin Buddhist Studies. All rights reserved.
ホーム 親鸞仏教センター概要 講座のご案内 スタッフ紹介 バックナンバー一覧 リンク サイトマップ アクセス