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親鸞仏教センター通信
第37号 March 2011
[巻頭言]仏弟子として生きるということ
親鸞仏教センター所長  本多 弘之
 「涅槃(ねはん)の城には、信をもって能入(のうにゅう)とす」と言う源空の教えに帰した親鸞の自覚には、「汝は必ず成仏道を成就するであろう」と教主によって授記された、世尊在世時代の高足の弟子たちと同質の喜びがあったのではないか。正定聚(しょうじょうじゅ)とは、正しく成仏を確定したともがらをいう語である。だから正定聚には「授記(じゅき)」と同格の意味があると了解されてきた。それで、阿弥陀の浄土に生まれた者には「正定聚」の位を付与すると誓うことが、仏道上に大きな意味をもったのである。その正定聚を現生に獲得できるのが、本願の信心の利益だと親鸞は主張する。それは凡小がこの身で、仏弟子として授記を得るのと同格であることの確信による。
 この信念を支持する第一の理念は、「如来の回向」ということであろう。菩薩道成就の修行の功徳の一切を、愚かな凡夫に施与したいというのが、法蔵菩薩の弘誓の止むに止まれぬ要求なのである。だから、「凡小(ぼんしょう)を哀(あわ)れみて、選びて功徳の宝を施(せ)する」(『真宗聖典』152頁、東本願寺出版部)ために、名号に一如宝海(いちにょほうかい)の功徳をこめたのだ。したがって、この願心に値遇するなら、罪悪深重(ざいあくじんじゅう)の身を障りとせず、凡夫に正定聚の利益が届けられるのだ、というのである。
 そしてさらに、このことを親鸞が確信した背景には、『教行信証』「教巻」に引用される『大無量寿経』の「出世本懐」の文との値遇があるのではないか。あの段の「光顔巍々(こうげんぎぎ)」たる釈尊のお姿の意味を「如来出世の本懐」であると見たのは、「世に出興(しゅっこう)して、道教を光闡(こうせん)して、群萌(ぐんもう)を拯(すく)い、恵(めぐ)むに真実の利をもってせんと欲」(同)したという仏語自体によるのであろうが、阿難の問いにある「仏々相念」もそれに関わるといえるのではないか。
 『大無量寿経』はそもそも諸仏の伝統から説き出されている。五十三仏が語られて、世自在王仏がその伝統から現れ、そのもとに法蔵比丘が出家するという展開なのである。三世諸仏の伝統とは、人類が真理を求めて歩んできた歴史であり、「古仙の道」を発見してきたことへの信頼の表現なのではないか。この求道心の伝統の世界へ参入して呼び起こされる喜悦が、光顔巍々となるのではなかろうか。この諸仏の称讃する精神空間に立たれたところに、光顔巍々たる如来の歓喜があり、その歓喜がわれわれにも恵まれることが「諸仏称揚(しょうよう)の願」による「大行」のはたらきだと信受するというのではなかろうか。
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