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研究活動報告
公開講座 親鸞思想の解明
 連続講座「親鸞思想の解明」は、「浄土を求めさせたもの―『大無量寿経』を読む―」の第121回と122回は東京国際フォーラム(有楽町)、123回はビジョンセンター東京八重洲南口で行われ、センター所長・本多弘之が問題提起をし、有識者と一般参加者の方々との間で活発な質疑応答がなされた。ここでは、先に行われた第118回から一部を紹介する。 (親鸞仏教センター嘱託研究員 越部 良一)
「浄土を求めさせたもの─『大無量寿経』を読む─」49

今、仏に値う

親鸞仏教センター所長 本多 弘之
■ 無量寿仏の声を聞く
 「今仏に値(もうあ)うことを得て、また無量寿仏の声を聞きて歓喜せざるものなし(『真宗聖典』〔東本願寺出版、以下『聖典』〕64頁)。「今」、今と、このあたりでは繰り返されますね。今、仏に値う。仏に値遇する。見仏とも言うのですけれど、ここでは「値仏」と。仏にまみえる。弥勒菩薩が今ここで対告衆を代表して仏に教えを聞いているわけですが、仏に値うというのは釈迦如来の教えに値うということ。その釈迦如来の教えは無量寿仏の声を聞かせるための教えである。無量寿仏の声を「みな」とルビを振っています。無量寿仏の御名を聞く。聞くというのは、これは第十八願成就の文の「聞其名号」(『聖典』44頁)の「聞」を示しているわけです。「無量寿仏」というのは、「南無阿弥陀仏」で、「南無阿弥陀仏」という御名には、声がある。声なき声が御名である。

 親鸞聖人は、この『大無量寿経』は真実教だと押さえられて、真実教の体は名号だと。そして名号は本願を説き、法蔵菩薩の本願を開いてゆくという形で、名号がどういう意味をもって衆生に願をかけているのかが教えられてくる。そういうことが、この経典のもっている大事な二本柱、宗体と言うのですけれど、宗と体です。体は名号である、宗は本願を説くことだと。こういうふうに教えられているわけです。ここでは、仏に値うことは仏の教えに値うわけですが、仏の教えに値うということは無量寿仏の声を聞くのだと。

 そして、「歓喜せざるものなし」。十八願成就文の「信心歓喜」(『聖典』44頁)です。もし、聞くことができるなら、「聞其名号」が成り立つならば、信心歓喜であると。本願成就の文では、本願はどこに成就するかと言ったら、「其有衆生」、「それ衆生ありて」(同上)と。この衆生は凡夫です。その凡夫が名号を聞くことができるならば、信心歓喜する。こう本願成就の文が語っている。
■ 本願成就とは「聞其名号」、信心歓喜
 本願が成就したとは何のことだろうと、なかなか意味が分からないのです。それはやはり『無量寿経』の教えを聞いてきた、聞き当ててきた歴史があって、その歴史に出遇ったのが親鸞という人です。親鸞聖人は「聞其名号」ということ、ここに本願成就の意味があると。それは信心が成就するということだと。「本願信心の願成就」(『聖典』228頁)と、こういうふうにおっしゃる。願が成就したということは、我々に信心が与えられたということだと。我々に信心が起こるのは本願が成就したのだ、如来の大悲の本願が成就してくださったのだと。こういう意味をもって我々に本願を信ずるという体験が起こる。自分で信ずるわけではない。自分に信ぜずにおられないという心が立ち上がって来るのは、如来の本願が成就するのだと。こういうのが、親鸞聖人の了解の仕方です。

 「無量寿仏の声を聞きて歓喜せざるものなし。心開明することを得つ」(『聖典』64頁)。今ここでは弥勒菩薩が、衆生を代表して、我が心が開かれて明るくなることができたのだと言っているわけです。この人生は暗い業の歴史、悪業の歴史の因縁で苦悩の人生しかない、そういう絶望状況のように見える中に明るみが見えたということが教えられてくる。

 松原祐善という大谷大学の学長もなさった方が、この「今得値仏 復聞無量寿仏声」、この言葉を揮毫(きごう)しておられたことがありました。松原先生はなぜ『無量寿経』のこの言葉を書かれるのかなと、その文字を読んだとき、私は何かちょっと不思議な思いがしました。実は、ここで今、申しましたように、この「今得値仏」の仏は教主世尊で、そして「また無量寿仏の声を聞きて」、これは本願成就を表している。そう気づいて見ますと、松原先生の書かれた文字の意味が、「ああ、そうだったのか」といただける、松原先生と改めて出遇ったような、大変嬉しい思いがしたことです。
(文責:親鸞仏教センター)
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