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研究活動報告
親鸞仏教センター研究交流サロン
第2回「親鸞仏教センター研究交流サロン」を開催(2010年3月15日)
テーマ 済度と平等の誦唱
     …布教と識字:「笑う親鸞」と「猿楽法師蓮如上人」

発題 伊東 乾  コメンテーター 三輪 敬之

  親鸞仏教センターは、2001年7月の設立以来、多くの有識者の方々と交流・対話を重ねてきたが、当センターと有識者の方々との間のみならず、有識者相互間の更なる研究交流をめざし、東京国際フォーラム(G棟610)を会場に第2回「親鸞仏教センター研究交流サロン」を開催した。
 今回は、「済度と平等の誦唱…布教と識字:『笑う親鸞』と『猿楽法師蓮如上人』」をテーマに、作曲家・指揮者の伊東乾氏から発題していただき、早稲田大学教授の三輪敬之氏と東洋英和女学院大学の西洋子氏のコメントをいただいた後、約30人の参加者で意見交換した。
 音楽の仕事に従事してこられた伊東氏の発表の趣旨は、「音」及び「音響効果」を軸とした、布教、宗教的な伝達への接近にあった。識字率が99パーセントを超えるとされる現代の日本の状況からは考えにくいことであるが、親鸞聖人や蓮如上人在世当時においては、文字が判読できたのはきわめて少数の知識人のみであった。したがって、文字の読めない圧倒的多数の庶民層を対象とした布教は、当然、「文字」よりも「音声」に基づいたものであったはずであると伊東氏は言う。そのことはまず、平易な「和讃」の音読、また仏前芸能としての猿楽といった布教の手段、方法に表れている。しかしそれだけではなく、「説教の場である寺院の建築構造等を分析することによっても、いかに音響効果が機能的に用いられていたかをうかがうことができる。説教を音響効果によって捉え、寺院を音響の機能的な場として捉える」氏の視点は、聞法における「音」ということの意味を新たな形で示唆するものであった。
 氏は最後に、「笙(しよう)」という楽器を手に(写真下)、「宮商和して自然なり」という親鸞聖人の和讃を引用され、「本来不協和音となる二つの異なる音が、笙という一つの楽器の中で共に発音されることで別の一つの倍音となって現れる」という、音響効果に基づいた独自の解釈を語られた。

(文責:親鸞仏教センター)

※ 内容は、『現代と親鸞』第21号に掲載しています。




伊東 乾(いとう けん) 作曲家 指揮者
 1965年生まれ。90年東京大学理学部物理学科卒業、第一回出光音楽賞受賞。内外で作曲/演奏活動を開始。99年東京大学大学院博士課程修了。博士 (学術)後、慶應義塾大学兼任講師を経て2000年東京大学大学院情報学環 作曲=指揮/情報詩学研究室助教授。07年同准教授/東京藝術大学客員講師、08年ラオムムジーク コレギウム ベルリン芸術監督。
 著書に、『さよなら、サイレントネイビー―地下鉄に乗った同級生』(集英社、開高健ノンフィクション賞)、『反骨のコツ!』(團藤重光と共著、朝日新聞社)など多数。真宗大谷派名古屋別院発行広報紙『なごやごぼう』所収「笑う親鸞さん―真宗布教の音声力−」、親鸞仏教センター発行の情報誌『anjali』(あんじゃり)第16号所収「笑う親鸞 序」は『笑う親鸞』『猿楽法師蓮如上人』(河出書房新社)として書籍を準備中。
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