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研究活動報告
近現代『教行信証』研究検証プロジェクト
 近現代『教行信証』研究検証プロジェクト(以下、本プロジェクト)は、現代に至るまでの『教行信証』研究を検証し、親鸞に直接する『教行信証』の読解を目指して、2016年に発足したものである。そして第2期となる2019年からは、親鸞仏教センター研究員の東真行・藤村潔両氏の参画を得て、新しい体制のもとで取り組みを進めていくこととなった。ここに、その概要と今後の課題について報告する。 (大谷大学真宗総合研究所東京分室PD研究員 青柳 英司)

近現代『教行信証』研究検証プロジェクト第2期への展望
■ 研究体制
 本プロジェクトでは、2016年からの3年間を研究検証の準備期間とし、『教行信証』読解の視座や方法の確認、構造や撰述意図、撰述年次に関する研究の検証などを実施した。その成果や活動の記録は、『近現代『教行信証』研究検証プロジェクト研究紀要』(親鸞仏教センター)に収録されている。

 そして2019年からは新しいメンバーも加わり、いよいよ『教行信証』本文の研究検証に入ることとなった。具体的には、大谷大学真宗総合研究所東京分室PD研究員の青柳英司が「総序」から「信巻」を、真宗大谷派教学研究所助手の藤原智が「証巻」から「化身土巻」を担当する。その上で東真行と藤村潔の両氏は、青柳の研究分担者としてそれぞれ「正信偈」と「信巻」後半の『涅槃経』引文を担当することとした。また、真宗大谷派教学研究所研究員の名和達宣がオブザーバーとして参加し、本プロジェクトに対する助言や問題提起を行う。
■ 今後の課題
 本プロジェクトは大別すると、以下の2つの課題を有する。1つは「研究史の整理」であり、もう1つは「先行研究の批判的検証」である。まず前者についてだが、本プロジェクトは中世・近世の研究を無視するものではない。むしろ、近世以前から近代への思想的転換点を明らかにすることが、本プロジェクトの大きな目的の1つである。そのためには、「近世以前にはどのような『教行信証』解釈があったのか?」「それはどうして生まれたのか?」「それらの解釈のうち、近代教学が継承したものは何であり、転換させたものはどれであったのか?」「どうして近代教学は、解釈を転換させる必要があったのか?」といった問題に答える必要がある。これが、1つ目の課題である。

 次に後者だが、先行研究は必ずしも、親鸞自筆の『教行信証』(坂東本)に依拠してはいない。特に大正期以前の研究は、坂東本を参照していない場合が大半である。これに対して真宗大谷派では、2011年の「親鸞聖人七百五十回御遠忌」を記念して、親鸞自筆の『教行信証』である坂東本の翻刻と、影印本の刊行とが行われた。これは『教行信証』の書誌学的・文献学的な研究の1つの到達点であり、後世の書写本や解釈の影響を取り除いて、親鸞の言葉遣いに直に接することを可能にしたと言える。

 また近世の末期頃から、『教行信証』の対論者を比定する研究が見られる。具体的には、いわゆる浄土異流や明恵の『摧邪輪』、『興福寺奏状』、『延暦寺大衆解』などが、『教行信証』の論述に影響を与えていると指摘されている。さらに、当時の天台教学の動向などについても、解明が進みつつある。

 これらの成果を参照することによって、親鸞が生きた言語空間・思想空間を浮き彫りにし、親鸞が抱いていた「問い」に迫ることが、ある程度可能であろう。本プロジェクトにおいても、この作業を通しながら『教行信証』を再読し、先行研究の意義と妥当性とを検証して、さらに先行研究では考えられていなかった問題点を炙り出すことも目指す。これが2つ目の課題である。

 以上のような研究検証を進めながら、『教行信証』の現代的解釈を試み、現代社会へと発信していく基盤を構築していきたい。
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