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ブックレビュー(書評)
2007年 7月
『さよなら、サイレント・ネイビー〜地下鉄に乗った同級生』
  伊東 乾 著 [集英社 1600円 2006年]

 「サイレント・ネイビー」とは、「黙々と仕事をこなし、その失敗の責任は言い訳せずに黙って引き受ける」ことを意味する、イギリス海軍発祥の言葉だそうだ。多言を要さず黙って従うことを美徳とするのは、多くの日本人にとっての美徳でもあるだろう。
 著者は、オウムが引き起こした地下鉄サリン事件の実行犯のひとり、豊田亨死刑囚の大学時代からの親友でもあり、本書は筆者の生(なま)の目を通して見たルポルタージュである。オウム事件から十数年が経過したいま、私たちの心のどこかにこの事件については忘れてしまいたいという心理的機制が知らず知らずのうちに働いているからだろうか、事件の衝撃は確実に薄れつつある。それに対して、獄中の友人は黙して語らぬ美徳を貫こうとしている。しかし、あの事件を当事者として語り尽くそうとすること、そのことを通じてしかあの衝撃的な事件に対する真の反省は生まれては来ないのではないか。この本から強く響いてくるのは、そうした著者の訴えの声だ。

文責:山本伸裕(センター研究員)

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