親鸞仏教センター
お問い合わせ
 
「現代を生きる人々」と対話するために
HOME親鸞仏教センター概要アクセスサイトマップ
濁浪清風今との出会い研究活動報告出版物紹介講座案内研究員一覧
 HOME > ブックレビュー > ブックレビュー(書評)
ブックレビュー(書評)
2008年 2月
『作家的時評集2000-2007』
  高村 薫 著 [朝日文庫 700円 2007年]

 本書は2000〜2007年の間に、著者が、新聞、雑誌等で発表してきた文章をまとめたものである。
 政治、経済、文化など、内容は多岐にわたるが、著者が最も危機感をつのらせているのは、言葉のもつ力、役割が衰退していることについてである。
 情報化社会は多量の情報、言葉をもたらすが、量が増えれば相対的に一つひとつの言葉は簡略化され、記号化される。言葉は、人間が長い時間をかけてつくりあげ、蓄積してきたものである。世界とは、自分とは何であるかを、言葉によって何とか人間は捉えようとしてきた。
 言葉の減少は、「世界を捉えることの放棄」だと、高村は言う。言葉が衰退し、縮小していることは、人間が感性、想像力、思考力を後退させ、世界と、自分と向き合うことを拒否していることに他ならない。「私にとって言葉は他者と向き合う手段です」という高村の言葉には共感を覚えた。

文責:羽塚 高照(センター研究員)

最近のブックレビュー一覧
[2008年3月]:『思春期ポストモダン 成熟はいかにして可能か』 斎藤 環 著
[2008年3月]:『虹の彼方に―池澤夏樹の同時代コラム』 池澤 夏樹 著
[2008年2月]:『「ガソリン」本当の値段』 岩間 剛一 著
[2008年2月]:『差別原論 〈わたし〉のなかの権力とつきあう』 好井 裕明 著
[2008年2月]:『「悩み」の正体』 香山 リカ 著
Backnember ページトップへ
濁浪清風今との出会いブックレビュー
研究活動報告出版物紹介講座案内バックナンバー一覧
親鸞仏教センター
MAP
親鸞仏教センターTwitter親鸞仏教センターfacebook

親鸞仏教センター [真宗大谷派]<br>〒113-0034 東京都文京区湯島2-19-11
TEL 03-3814-4900 
FAX 03-3814-4901 
mail:shinran@higashihonganji.or.jp
 
掲載の記事・写真の無断転載を禁じます
Copyright©The Center for Shin Buddhist Studies. All rights reserved.
ホーム 親鸞仏教センター概要 講座のご案内 スタッフ紹介 バックナンバー一覧 リンク サイトマップ アクセス