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ブックレビュー(書評)
2008年 4月
『貨幣の思想史―お金について考えた人びと』
  内山 節 著 [新潮社 1200円 1997年]

 私たちには、貨幣に対し、一方では嫌悪感を抱きながらも、他方では便利で必要不可欠なものとして承認するという断絶された感覚がある。この感覚は、経済学における、「使用価値と交換価値」、「生活の次元と市場経済の次元」、「具体性と抽象性」など、様々な相克に起因する。
 近代的貨幣の登場を目の当たりにした古典経済学者たちは、そこで何かが喪失され、人間性が疎外されているという感覚を抱いた。彼らが貨幣に対する葛藤を乗り越えようとしてきた方法を筆者はつぶさに示していく。
 しかし、そこでは何も解決されていない、と著者は言う。その原因は、世界にはひとつの秩序がある、なくてはならないというヨーロッパの伝統的思考法の誤謬にあると、著者は言う。そこには、観念を実体視することでおこる顛倒があり、その顛倒した世界観を捨て、ものごとは関係性のなかで捉えなくてはならない、と著者は主張するのである。

文責:羽塚高照(元研究員・大谷大学非常勤講師)

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