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ブックレビュー(書評)
2008年 7月
『ヒトの変異―人体の遺伝的多様性について』
  アルマン・マリー・ルロワ著
  上野直人監修/築地 誠子 訳
[みすず書房 3200円 2006年]

 「人間とは何か?」という問いは、決して哲学や宗教の専売特許ではない。極端な言い方をすれば、あらゆる疑問の根底にはこの問いがあるとさえいえるだろう。
 本書は、いわばこの問いに「発生学」の立場から答えようとしたものであるといえる。著者がこの問いを考える手がかりにしたのは「ミュータント」、つまり遺伝子の変異によって起こるさまざまな人体の異常である。
 人体の異常は、しばしば差別や偏見に結びつく。しかし著者は、どんな人間の遺伝子にも100を超える「変異」があると指摘する。著者は「私たちはみなミュータントなのだ」と喝破する。この言葉には、無用な差別のみならず、安易な同情をも突破する力がある。「私」という存在のかけがえのなさ、そしてその背後にある自然の力の美しさが、この「ミュータント」という言葉に逆説的に示されているように思えるのである。

文責:常塚 聴(センター研究員)

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