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ブックレビュー(書評)
2008年 8月
『街場の現代思想』
  内田 樹 著 [文春文庫 571円 2008年4月]

 現代社会にあって「他人の身になって考えてみよ」と言うのは、倫理を語る人びとが用いる常套句(じょうとうく)であろう。彼らは、想像力を働かせて他人の立場に身を置いてみよと言う。しかし、そうした言葉で倫理を語ろうとする人には、深い意味の想像力が欠けている、と筆者は指摘する。真に想像力を発揮するとは、「自分が『奔放(ほんぽう)な空想』だと思っているものの貧しさと限界を気づかうこと」、「社会の全員が『自分みたいな人間』になっても、生きていけるような人間になること」こそ、私たちが自身に課すべき倫理的な軌範であると筆者は主張する。
 私たちには「他人の身になって」他人を隅々(すみずみ)まで理解し、共感できる能力などありはしない。「よく分からない」けれど、それでも「私はあなたの味方だよ」と言える社会こそ、自己が限界を有する存在であるという認識をもつ者がつくりだす倫理的世界のあり方なのである。

文責:山本伸裕(センター研究員)

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