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ブックレビュー(書評)
2008年 8月
『日本を降りる若者たち』
  下川 裕治 著 [講談社現代新書 720円 2007年]

 東南アジアに行って、何もせずに長期間暮らす日本人がいる。彼らは観光も移動もしない。日本で稼(かせ)いだ資金が尽きるまで、本当に何をするでもなく何カ月もただ過ごすのである。
 彼ら「外こもり」と呼ばれる人びとは、日本社会から逃避してきた人たちだという。日本では勤勉さと協調性、すなわち「頑張る」ことを絶えず求められる。仮に環境や心身の問題など、一概に個人の「やる気」に還元しきれない理由であれ、頑張れない人間は社会から弾(はじ)き出される。しかし東南アジアでは、そのような日本の常識とは無縁である。彼らは、その居心地の良さを求めて日本を飛び出すのである。
 興味深いのは、「外こもり」が現れたのはバブル崩壊以降だという点である。彼らの存在は、日本が頑張らないと生きていけない社会へと急速に変化を遂(と)げたことを示しているのである。
 東南アジアに関する著作で定評のある旅行作家が、旅する若者を通して日本社会の変貌(へんぼう)を描き出した好著である。

文責:春近 敬(センター嘱託研究員)

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