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ブックレビュー(書評)
2008年 10月
『戦争がつくる女性像 第二次世界大戦下の日本女性動員の視覚的プロパガンダ
  若桑 みどり 著 [ちくま学芸文庫 950円 2000年]

 第二次大戦中、どのような「女性」が、あるいは「家族」があるべき姿であると考えられていたのか。本書はその点を、婦人雑誌の口絵などの図像資料をもとに解き明かそうとしている。
 図像の説得力は明白だ。時代を経るにつれ、女性たちの顔からほほえみが消え、家族の姿から明るさが失われていく。同時期のアメリカの雑誌と比較すると、日本女性の顔の険(けわ)しさは異様なほどだ。
 衝撃的だったのは、本書の表紙にも使われている「子供と共に神社に参拝する婦人」の図だ。女性の年齢、教師という女性の職業、娘と息子が一人ずつという家族構成、不在である夫という設定などのこの絵の道具立てが、亡くなった私の祖母に伯母と父を加えた戦争当時の我が家の家族のすがたにぴったり符合するのだ。
 戦時中の「理想の家庭」であった我が家。戦時中のプロパガンダの技法が、私にとってにわかに身近なものに感じられた一冊だ。

文責:常塚 聴(センター研究員)

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