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ブックレビュー(書評)
 
2009年 6月
カレーソーセージをめぐるレーナの物語』
  ウーヴェ・ティム著/浅井晶子(訳) [河出書房新社 1600円 2005年]

 カレーソーセージとは、刻んだ焼きソーセージにケチャップとカレー粉をまぶしたもので、紙皿に乗せて供される。北ドイツの定番の屋台料理で、言ってみれば日本でのたこ焼きのような位置づけである。一般的には戦後のベルリンで自然発生的に誕生したと言われているが、この作品はこれがハンブルクのレーナという一人の女性の手によって考案されたとして、今は老人ホームに住む彼女がその経緯を語るという内容の小説である。
 とはいえ、本作の主題はドイツの食文化ではない。物語の大半は、レーナがカレーソーセージのレシピを思いつくまでの道のりに費やされている。それは計算されたものではなく、ナチス時代の末期から終戦後の混乱の時代に彼女に訪れた出会いや巡り合わせの、全く偶然による結果であった。世の中のすべてが激変した時代において、気丈に、しかも決して聖女のようでもなく、人間くさく生き抜いた一人の女性の人生を、そのような時代のなかでも変わることのない「味覚」というものをキーワードにして描き出した物語である。

文責:春近敬(センター嘱託研究員)

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