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ブックレビュー(書評)
 
2010年 4月
『生物から見た世界』
  ユクスキュル/クリサート 著
  日高 敏隆/羽田 節子 訳
[岩波書店 660円 2005年]

 「いずれの主体も主観的現実だけが存在する世界に生きており、環世界自体が主観的現実にほかならない。」
 世界とは何か。私たちは普通、世界というものを、「私」とは区別されて、すでにそこにあるひとつの場所として考えている。これに対し著者は、私たちがイメージする世界とは全く異なった、他の生き物が見ている世界を描き出すことによって、「世界」というものは徹底的に主観的なものだ、と主張する。世界は客観的にそこにあるのではなく、どこまでも知覚と働きかけという主体の働きに意味づけられて構築される多様なものである、と。
 「私」と世界とを分けて考えることはできない。しかしその一方で、各々の主体によって意味づけられる世界を私たちが共有しているという、世界についての共通の了解はどこから生まれてくるのだろう。著者の視点は生物学というひとつの学問の中に留まるものではなく、「私と世界」といった、存在の根源的な問題への導き手ともなるものであろう。

文責:内記洸(センター嘱託研究員)

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