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ブックレビュー(書評)
 
2010年 7月
『出家とその弟子』
  倉田 百三 著 [新潮文庫 400円 1949年]

 「それでよいのじゃ。みな助かっているのじゃ…良い、調和した世界じゃ。おお平和!もっとも遠い、もっとも内の。なむあみだぶつ。」
 本作品については、親鸞についての思想上の理解をめぐって、教義学などの立場からさまざまな批判が起こったと言われているが、この本を片手に感じるのは、何より著者の燃え上がるような情熱であり、生々しい生の鼓動である。愛を語り、祈りを語り、赦(ゆる)しを語る本作品中の親鸞は、たしかに教義として"真宗的"ではない。しかし、われわれがこの作品を通して感じるはずのことは、本来、もっと別のところにあるのではないかと思えてならない。
 自身の生の現実から発しない語りは、決して"宗教的"なものにはなり得ない。少なくとも著者はここで、歎異抄を、親鸞を、自らの生が燃焼する、その現場で「受け取ろう」としている。法然に向かい合う親鸞も、親鸞に向かい合う唯円もそうである。「愚身の信心におきてはかくのごとし」なのだ。
 われわれは果たして、親鸞を「受け取れて」いるのか。そもそも受け取ろうとしているのか否か。

文責:内記 洸(センター嘱託研究員)

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