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ブックレビュー(書評)
 
2010年 9月
『安心して絶望できる人生』
  向谷地生良/浦河べてるの家 著 [生活人新書 740円 2006年]

 北海道浦河にある、統合失調症を抱えた当事者たちによる共同体「べてるの家」。そこで行われている「当事者研究」という取り組みが、いま全国から注目を浴びている。「当事者研究」とは、精神に障害をもった当事者自身が、自らの生きづらさを研究対象とし、同じ弱さを抱えた仲間と共に、その内容の解明や対処法を「研究」するという、実践活動である。
 そこには、専門家による言われるがままの一方的な治療から離れて、当事者自身が苦悩の主人公となる「苦労を取り戻すプロセス」、そして自らの弱さを自認することを通して、仲間や家族の重要性を実感する「人とのつながりを取り戻すプロセス」がある。
 思うにこの二つのプロセスは、他者の痛みを想像する力をはぐくむものとして重要なのである。それは、病を抱えた者のみならず、関係性を生きる人間という存在そのものにとって、決定的に重要な要素であって、しかもそれは、現代社会において見失われつつある事柄なのではないだろうか。
  「べてるの家」における当事者たちの活動の中には、現代社会のもっているさまざまな問題を解決するヒントが隠されている。

文責:花園一実(親鸞仏教センター研究員)

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