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ブックレビュー(書評)
2015年4月
『男の操』
  業田良家 著    小学館 本体648円(税別)

 本書は、映画化もされた『自虐の詩』「空気人形」などの名作で知られる漫画家・業田良家(ごうだ・よしいえ)が、2006年に刊行した上・下巻を全一巻にまとめ直したもの。旧作の新装版ではあるが、そこに描かれているのは、作者が『自虐の詩』以来一貫して問い続けてきた「人生に意味はあるか」という問いへの応答であり、同日に出された最新作『機械仕掛けの愛』(第3巻)にも通じるテーマである。
 物語を織りなすのは、売れない演歌歌手の五木みさお(35歳)と、それを支える女たち。序盤は一見、たわいもないギャグ漫画のようにも映り、ややもすれば退屈感をおぼえてしまう。しかし、決してそこで読む手を止めてしまってはならない。後半からの急展開、ことに登場人物たちの心が動き出し、頑固一徹に歌われ続けてきた「男の操(みさお)」の歌詞がおのずから変化した瞬間には、誰もがなつかしくも新鮮な感動に包まれるであろう。
 不思議なことに、読み終えたとき、頭に浮かびあがってきたのは、本願のはたらきを「かたちもましまさぬゆえに、自然(じねん)とはもうすなり」と言い表した親鸞の言葉であった。帯にも記された台詞が、今も胸に響きわたっている。

 ――瞬間と永遠は、きっと同じものでできてるよ。

名和達宣(親鸞仏教センター研究員)

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