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研究活動報告
聖典の試訳『尊号真像銘文』研究会
 「私たちが後悔し、絶望し、自分を犧甅瓩世抜兇犬襪里蓮△匹鵑覆箸だろうか。
 大切なものを失ったとき、未来への希望を失ったとき、「もう取り返しがつかない」と感じたとき、私たちはその犹実瓩棒篷召垢襦しかし、その事実が、自分自身の無力さと結びついた瞬間に、私たちは自分自身に絶望する。もうごまかせない、人のせいにはできない。その事実を何とか自分で受け止めなければならない。
 だが、自分に何ができるだろうか。私たちは、今まで自分が積み重ねてきたものをリセットすることはできない。そもそも今、ここに生きている「この私自身」がもう、「決して取り返しのつかないもの」なのである。
 何とかしなければと必死だが、あがいてもあがいても何ともできない。しかし、それでも「前を見よ、上を目指せ」と自ら鼓舞しなければならないのが、現代である。「地獄は一定すみかぞかし」──そんな私たちの姿をそのままに照らし出し、そのままに救い取ろう、というのが親鸞の聞いた呼び声である。この声は、現代に溺れる私たちの耳にはどのように響くだろうか。
(研究員 内記 洸)
『尊号真像銘文』試訳 5 >> PDF版はこちら

現代語
 「唯除五逆(ゆいじょごぎゃく) 誹謗正法(ひほうしょうぼう)」の「唯除」とは、「ただ除く」、という呼びかけです。自らの存在を支え、養ってくれた父や母、それに自分を教え導いてくれた先生や友人に逆らい、ついには傷つけ殺してしまうような、「五逆」という罪。また、自分自身を超えて呼びかけてくる、仏からの声に耳を背け、知らず知らずのうちに逆らってしまう、「誹謗」という罪。「ただ除く」というこの言葉は、この二つの罪が私たちにとってどれだけ根深い問題であるか、ということを語りかけているのです。人として生きていくなかで最も深刻な問題とは一体何でしょうか。如来からのこの言葉は、一体誰に対して向けられているのでしょうか。私たちが決して切り捨てることができない「疑いの心」の問題を示すことにおいて、この言葉は、誰もがみんな、一人として除かれることなく救われていく道──「ただ信ぜよ」という道──を、「この私自身」に気づかせようとしているのです。 (訳:親鸞仏教センター)

原 文
 「唯除五逆 誹謗正法」というは、唯除というは、ただのぞくということばなり。五逆のつみびとをきらい、誹謗のおもきとがをしらせんとなり。このふたつのつみのおもきことをしめして、十方一切の衆生みなもれず往生すべし、としらせんとなり。(『真宗聖典』五一三頁)
■参考(頁はすべて『真宗聖典』)
◆五逆のつみびと
・いわく、一つにはことさらに思いて父を殺す、二つにはことさらに思いて母を殺す、三つにはことさらに思いて羅漢(らかん)を殺す、四つには倒見(とうけん)して和合僧(わごうそう)を破す、五つには悪心をもって仏身より血を出(い)だす。恩田(おんでん)に背(そむ)き福田(ふくでん)に違(い)するをもってのゆえに、これを名づけて「逆」とす。この逆を執する者は、身壊(やぶ)れ命終えて、必定(ひつじょう)して無間(むけん)地獄に堕(だ)して、一大劫(いちだいこう)の中(うち)に無間の苦を受けん、「無間業(ごう)」と名づくと。(二七七頁「信巻」)

◆誹謗のおもきとが
・もし無仏・無仏法・無菩薩(むぼさつ)・無菩薩法と言わん、かくのごときらの見をもって、もしは心に自ら解(さと)り、もしは他に従いて、その心を受けて決定(けつじょう)するを、みな「誹謗正法」と名づく、と。(二七三頁「信巻」『浄土論註』)

・もし諸仏菩薩、世間・出世間の善道を説きて、衆生を教化する者(ひと)ましまさずは、あに仁・義・礼・智・信あることを知らんや。かくのごとき世間の一切善法みな断じ、出世間の一切賢聖(げんじょう)みな滅(めっ)しなん。汝ただ五逆罪の重たることを知りて、五逆罪の正法なきより生ずることを知らず。このゆえに謗正法の人はその罪もっとも重なり、と。(二七三頁 同)

◆十方一切の衆生みなもれず往生すべし、としらせん
・今大聖の真説に拠(よ)るに、難化(なんけ)の三機・難治(なんじ)の三病〔注:謗大乗、五逆罪、一闡提(いっせんだい)〕は、大悲の弘誓(ぐぜい)を憑(たの)み、利他の信海に帰すれば、これを矜哀(こうあい)して治(じ)す、これを憐憫(れんびん)して療(りょう)したまう。たとえば醍醐(だいご)の妙薬(みょうやく)の一切の病を療するがごとし。濁世(じょくせ)の庶類(しょるい)・穢悪(えあく)の群生(ぐんじょう)、金剛不壊(こんごうふえ)の真心を求念(ぐねん)すべし。本願醍醐の妙薬を執持(しゅうじ)すべきなりと。知るべし。(二七一頁「信巻」)

・仏願力をもって、五逆と十悪と、罪滅し生を得しむ。謗法・闡提、回心すればみな往(ゆ)く、と。(二七七頁 同)

・仏智うたがうつみふかしこの心おもいしるならばくゆるこころをむねとして仏智の不思議をたのむべし
 已上二十三首仏(智)不思議の弥陀の御ちかいをうたがうつみとがをしらせんとあらわせるなり(五〇七頁『正像末和讃』)
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