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研究活動報告
聖典の試訳『尊号真像銘文』研究会
 仏道が志す「さとり」の境地(「涅槃」)について、親鸞は「道」と表現する。つまり、私たちにとって、「さとり」とは一つの歩みとして示されるものである。
 普通、私たちの関心は「結果」や「成果」にある。自分、あるいは他人が何を成し遂げたのか、どのような立場に立っているのかということばかりが気にかかる。ところが、親鸞が問うのは「結果へと続く道に立っているかどうか」ということだ。示された道を、自らが歩む。真実そのものには成りえない私たちにとって、この道以外に真実とのかかわりはない、ということだ。(元研究員 内記 洸)
聖典の試訳 10
『無量寿経』(十)「悲化段の文」
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現代語
 「昇道無窮極(しょうどうむぐごく)」の「昇」は、のぼる、ということです。のぼるとは、どこまでも広く、どこまでも深い心として示された真実の「さとり」にいたる、ということで、これを「昇」というのです。「道」とは、この真実の「さとり」を道として歩む、ということです。「無窮極」とは、阿弥陀のこの上ない慈しみの心において、その歩みがとどまることは決してない、というのです。
 「易往而無人(いおうにむにん)」の「易往」とは、ゆきやすい、ということです。本願という大きなはたらきにその身を委ねるならば、如来が誓っている真実の世界に生まれることに何の疑いもないわけですから、ゆきやすいわけです。「無人」とは、人がいないのです。人がいないというのも、執着を離れられない私たちにとって、如来の真実の心をそのままに受け取るなどほとんど不可能であって、如来が誓っている世界に生まれることは滅多にないからです。源信和尚が『往生要集』の中で、「阿弥陀の真実の世界に生まれる人がたくさんいるわけではないし、『これが浄土だ』と勝手に思い込んで、自分本位の閉鎖的な世界に生まれてしまう人が少ないわけでもない」、とおっしゃっているのは、こういうわけなのです。

原 文
 「昇道無窮極」というは、昇はのぼるという。のぼるというは、無上涅槃にいたる。これを昇というなり。道は大涅槃道(だいねはんどう)なり。無窮極というはきわまりなしとなり。
 「易往而無人」というは、易往はゆきやすしとなり。本願力に乗ずれば、本願の実報土にうまるること、うたがいなければゆきやすきなり。無人というは、ひとなしという。人なしというは、真実信心の人は、ありがたきゆえに、実報土にうまるる人まれなりとなり。しかれば源信和尚は、「報土にうまるる人はおおからず。化土にうまるる人はすくなからず。」(往生要集意)とのたまえり。 (『真宗聖典』五一四〜五一五頁)
■参考(頁はすべて『真宗聖典』)

大涅槃道
・真に知りぬ。二河の譬喩(ひゆ)の中に、「白道(びゃくどう)四五寸」と言うは、「白道」とは、「白」の言は黒に対するなり。「白」は、すなわちこれ選択摂取の白業、往相回向の浄業なり。「黒」は、すなわちこれ無明煩悩の黒業、二乗・人天の雑善なり。「道」の言は、路に対せるなり。「道」は、すなわちこれ本願一実の直道、大般涅槃無上の大道(だいどう)なり。「路」は、すなわちこれ二乗・三乗・万善諸行の小路なり。
                                      (二三四〜二三五頁 『教行信証』「信巻」)
・万行諸善(まんぎょうしょぜん)の小路より 本願一実の大道に 帰入しぬれば涅槃の さとりはすなわちひらくなり。(四九四頁「曇鸞讃」三十三首目)


きわまりなし
・真言を採り集めて、往益を助修せしむ。何となれば、前(さき)に生まれん者は後を導き、後に生まれん者(ひと)は前を訪(とぶら)え、連続無窮(むぐう)にして、願わくは休止(くし)せざらしめんと欲す。無辺の生死(しょうじ)海を尽くさんがためのゆえなり、と。
                                    (四〇一頁『教行信証』「化身土巻」『安楽集』)
(実)報土 / 化土
・それ報を案ずれば、如来の願海に由って果成の土を酬報(しゅうほう)せり。かるがゆえに報と曰うなり。しかるに願海について、真あり仮あり。ここをもってまた仏土について、真あり、仮あり。選択本願の正因に由って、真仏土を成就せり。(中略)良に仮の仏土の業因千差なれば、土もまた千差なるべし。これを「方便化身・化土」と名づく。真仮を知らざるに由って、如来広大の恩徳を迷失す。
                                    (三二三〜三二四頁『教行信証』「真仏土巻」)

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