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研究活動報告
聖典の試訳『尊号真像銘文』研究会
 私たちにとって、生きるということは連鎖的である。過去の人生をリセットすることはできないし、白紙の未来を生きていくこともできない。生きるとは一連の流れである。私たち自身のすることなすこと、すべてが因果的に結びついたものであることを、仏教では「業」と言う。
 ただ親鸞は、この「業」という言葉を私たち自身の行為ではなく阿弥陀の願いのはたらきを表す言葉として用いる。つまり、阿弥陀の真実というのは、私たちの連鎖的な生のうえに、同じく因果としてはたらくのだ。個々人に閉塞した、束縛の因果ではなく、万人に開かれた、阿弥陀の願いの因果を生きるのである。(元研究員 内記 洸)
『尊号真像銘文』試訳 11
『無量寿経』(十一)「悲化段の文」
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現代語
 「其国不逆違(ごこくふぎゃくい) 自然之所牽(じねんししょけん)」の「其国」とは、その国、つまり阿弥陀が誓った「安養(あんにょう)の浄土」です。「不逆違」は、決してさかさまにはならない、背くことがないということです。「逆」は、さかさま、「違」は、背くということです。つまり、「真実の信心」に目覚めた人においては、阿弥陀の「ただ信ぜよ」の誓いに背くことなく、その願いのままに間違いなく、「浄土」という真実の世界がおのずから開かれることになるのです。ですから、そのはたらきに導かれることによって往きやすく、また、そこに示されるさとりの「道」を、どこまでも限りなくのぼっていくことになる、とおっしゃっているのです。ですから、「自然之所牽」というのです。阿弥陀の誓った「至心信楽(ししんしんぎょう)」が、外から私たちの思いはからいを破り、内から私たちを突き動かす力となって、おのずと私たちを真実の「さとり」へと導いていく、というのです。これを「牽」(ひく)と言います。「自然(じねん)」とは、私たち自身の思いはからいではない、というのです。

原 文
 「其国不逆違 自然之所牽」というは、其国はそのくにという、すなわち安養浄刹(あんにょうじょうせつ)なり。不逆違は、さかさまならずという、たがわずというなり。逆はさかさまという。違はたがうというなり。真実信をえたる人は、大願業力(だいがんごうりき)のゆえに、自然に浄土の業因たがわずして、かの業力にひかるるゆえにゆきやすく、無上大涅槃にのぼるにきわまりなし、とのたまえるなり。しかれば、自然之所牽ともうすなり。他力の至心信楽の業因の自然にひくなり。これを牽というなり。自然というは、行者のはからいにあらずとなり。                                       (『真宗聖典』五一五頁)
■参考(頁はすべて『真宗聖典』)

不逆違
・易往而無人 其国不逆違 自然之所牽」と。因を修すればすなわち往く、修することなければ生まるること尠(すく)なし。因を修して来生(らいしょう)するに、終(つい)に違逆せず。すなわち易往なり。(中略)仏の威徳広大を聞くがゆえに、不退転を得るなり、と。
                                       (一八三頁『教行信証』「行巻」『述文賛』)


大願業力
・弘願(ぐ がん)と言うは、『大経』の説のごとし。一切善悪の凡夫、生まるることを得るは、みな阿弥陀仏の大願業力に乗じて、増上縁とせざるはなきなり、と。
(一七六頁 同『観経疏』「玄義分」)
・仏土不可思議に二種の力あり。一つには業力、謂(い)わく法蔵菩薩の出世の善根と大願業力の所成なり。二つには正覚の阿弥陀法王の善(よ)く住持力をして摂したまうところなり。
(三一五〜三一六頁『教行信証』「真仏土巻」『浄土論註』)

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