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研究活動報告
聖典の試訳『尊号真像銘文』研究会
 普通私たちは、「念仏」とは口に「南無阿弥陀仏」と称えるもの、つまり「行為」だと思っている。しかし、『無量寿経』に続いて取り上げられる、この「勢至菩薩」の銘文において、念仏とは「えられるもの」であると言われる。念仏をえるとは、念仏のさとりをえることなのだと。
 ここで念仏は、「仏」に成るための過程や手段ではない。さとりをえるために念仏が必要なのではなく、仏のさとりが直接に表現されたものが念仏である。念仏において、まだ見ぬ仏の「さとり」に触れているのである。(元研究員 内記 洸)
『尊号真像銘文』試訳 12
「勢至菩薩の銘文」(一)
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現代語
 「勢至獲念仏円通(せいしぎゃくねんぶつえんず)」というのは、勢至菩薩が「念仏」をえられた、ということです。「獲」とは、える、という言葉です。えるというのは、つまりは「菩薩」という、まだ「仏」になっているわけではない立場において、しかし確かに「さとり」をえる、ということです。勢至菩薩は、ほかならぬ念仏をえることにおいて、その身のままに阿弥陀如来の「真実のさとり」をえたのだ、と言っているのです。
 「大勢至法王子(だいせいしほうおうじ) 与其同倫(よごどうりん)」とは、「五十二菩薩」、つまり五十二の位に区分される、あらゆる「菩薩」が例外なく、勢至菩薩と道を同じくする友だ、というのです。「法王子」と呼ばれる勢至菩薩と、それら、道を求めて歩んでいるすべての人が、「菩薩」として等しく友であることを、「与其同倫」というのです。
 「即従座起(そくじゅざき) 頂礼仏足(ちょうらいぶっそく) 而白仏言(にびゃくぶつごん)」というのは、勢至菩薩がただちに座から立ち上がって、仏さまの足をいただいて礼拝し、仏さまに次のように申し上げた、というのです。

原 文
 大勢至菩薩御銘文  『首楞厳経(しゅりょうごんきょう)』に言(のたま)わく、「勢至獲念仏円通(せいしねんぶつえんずをえたり)
 「大勢至法王子 与其同倫 五十二菩薩 即従座起 頂礼仏足 而白仏言 我憶往昔 恒河沙劫 有仏出世 名無量光 十二如来 相継一劫 其最後仏 名超日月光 彼仏教我 念仏三昧 乃至 若衆生心 憶仏念仏 現前当来 必定見仏 去仏不遠不仮方便(ぶつをさることとおからずほうべんをからず) 自得心開 如染香人 身有香気 此則名曰 香光荘厳 我本因地 以念仏心 入無生忍 今於此界 摂念仏人 帰於浄土」」
已上略出
 「勢至獲念仏円通」というは、勢至菩薩念仏をえたまうともうすことなり。獲というは、うるということばなり。うるというは、すなわち因位(いんに)のとき、さとりをうるという。念仏を勢至菩薩さとりうるともうすなり。「大勢至法王子 与其同倫」というは、五十二菩薩と勢至とおなじきともともうす。法王子とその菩薩とおなじきともともうすを、与其同倫というなり。「即従座起 頂礼仏足 而白仏言」ともうすは、すなわち座よりたち、仏の御(み)あしを礼(らい)して仏にもうしてもうさくとなり。 (『真宗聖典』五一五〜五一六頁)
■参考(頁はすべて『真宗聖典』)

獲/因位のとき、さとりをうる
・獲の字は、因位のときうるを獲という。得の字は、果位のときにいたりてうることを得というなり。名の字は、因位のときのなを名という。号の字は、果位のときのなを号という。
(『(五一〇頁『正像末和讃』「自然法爾章」)
・煩悩成就の凡夫、生死罪濁の群萌、往相回向の心行を獲れば、即の時に大乗正定聚の数に入るなり。正定聚に住するがゆえに、必ず滅度に至る。(二八〇頁『教行信証』「証巻」)


念仏を……さとりうる
・念仏成仏はこれ真宗なり。 仏言を取らざるをば、外道と名づく。
(一七九頁『教行信証』「行巻」『五会法事讃』)
・「正定之業者 即是称仏名」というは、正定の業因は、すなわちこれ仏名をとなうるなり。正定の因というは、かならず無上涅槃のさとりをひらくたねともうすなり。(五二七〜五二八頁『尊号真像銘文』)


五十二菩薩と勢至とおなじきとも
・・かくのごとく法蔵菩薩ちかいたまえるを、釈迦如来、五濁のわれらがためにときたまえる文のこころは、「それ衆生あって、かのくににうまれんとするものは、みなことごとく正定の聚に住す。ゆえはいかんとなれば、かの仏国のうちには、もろもろの邪聚および不定聚は、なければなり」とのたまえり。
 (五三六頁『一念多念文意』)

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